院長 筒井 裕介
他院修正を希望される方は術後約1ヵ月が経過した頃にご連絡いただくことが多く、「他院で治療後、修正はいつからできますか?」というご質問もよくいただきます。
「目の下の脱脂に失敗してしまったので助けてほしい」という方が多いのですが、その場合は、 腫れがひいてくる頃(約2週間後) であればお越しいただいて大丈夫です。
治療後3ヵ月ほど で脂肪がなじんできますので、その頃まで様子を見ていただくことをおすすめしていますが、思い悩む前にご相談に来ていただけたらと思います。
一般的にクマ取り治療で行われている方法の多くは、経結膜脱脂、ヒアルロン酸注入ですが、これらの方法ではクマの根本改善はできません。術後に凹みやシワ、しこりができるケースがあります。
経結膜脱脂は、クマやたるみを改善する治療法ではなく、眼窩脂肪の突出を小さくするだけの治療です。クマやたるみの原因は眼窩脂肪の突出だけで生じるのではなく、
眼窩の凹みや、頬の脂肪下垂など、複合的な要因
で生じます。そのため脱脂のみでは中途半端な結果となってしまいます。
詳しい内容は、以下のページで解説していますので、是非ご覧ください。
治療後に凹んでしまった方の多くは、脱脂のみの治療をされた方です。目の下の膨らみが原因のため、脂肪を取ること自体は理にかなっているのですが、脱脂だけでは術後に凹んでしまうリスクもあります。そのような方には、凹みを修正し、自然な仕上がりにするための脂肪注入が適しています。
ピュアグラフティング脂肪注入
採取した脂肪から不純物を20%以下まで取り除き、ピュアな脂肪にしてから注入する治療法です。脂肪を採取した液体には、脂肪以外の水分・血液・死活細胞・老化細胞などの不純物が含まれています。これが脂肪の生着率(定着する割合)の低下や、しこりの要因になります。 ピュアグラフティングでは、幹細胞を残したまま、健全な脂肪以外の不要な組織や水分を除去し、純度の高い濃縮脂肪を注入します。これにより脂肪の生着率が90%程度に高められ、より長期間の効果の持続が可能となっています。
料金 330,000円 (税込)
※治療には、笑気麻酔、局所麻酔代が含まれています。
治療後にシワができてしまう原因は、皮膚のあまりです。この余った皮膚の対処法は3種類あります。どの治療が適応になるかは、医師のカウンセリングでしっかりと症状を見極める必要があります。
注入治療
(脂肪注入、ヒアルロン酸注入)
皮膚を膨らませることで皮膚あまりを減らす方法です。脂肪注入やヒアルロン酸注入などで膨らませることで、皮膚の余剰を目立たなくさせます。
脂肪注入 220,000円 (税込)
ヒアルロン酸注入 88,000円 (税込)
皮膚切除
皮膚を膨らませることで皮膚あまりを減らす方法です。脂肪注入やヒアルロン酸注入などで膨らませることで、皮膚の余剰を目立たなくさせます。
料金 440,000円 (税込)
レーザー治療
皮膚あまりが軽度の方の場合は、レーザー治療での改善が適応になる場合があります。
料金 44,000円 (税込)
注入したもの(ヒアルロン酸や注入脂肪など)が固くなってしまっているケースです。この場合、固くなってしまったものを柔らかくするか溶かす必要があります。
注射での注入治療
使用した素材により対処方法が異なりますので、何を使用したかを確認の上でご相談ください。
例)ケナコルト注射の場合
料金 66,000円 (税込)
この方は、他院で脱脂のみで治ると診断され脱脂を行ったものの、治療後にくぼんでしまい、追加でスネコスを打ったのですが改善されず、当院に来院されました。凹みが発生し、黒クマも目立っています。
目のまわりには眼窩脂肪だけでなく、頬の脂肪もあるのですが、加齢により頬の脂肪は下垂する方がほとんどです。そのような方に脱脂を行うと、骨格の目立つ老け顔になり、クマ取り治療がマイナスの効果を発揮してしまいます。
顔のたるみの要素が強いクマの場合は、クマの原因となっている眼窩脂肪はしっかりと除去しつつ、
脱脂後に脂肪注入を追加し、骨の目立たない顔だちへと改善が必要になります。
凹みとクマの原因となっている箇所に、脂肪注入を行いました。仕上がりの美しさを大きく左右するため、当院では脂肪注入時の技術にとてもこだわりをもっています。 脂肪注入の方法としては、太ももから採取した脂肪を注入する脂肪注入と、脂肪の生着率を高める処置をしてから注入するピュアグラフティング脂肪注入があります。この方は、ピュアグラフティング脂肪注入を行いました。
半年前に他院でヒアルロン酸注入を受けたが、満足する結果を得られず、当院に来院されました。目の下のふくらみを隠すためにヒアルロン酸注入をされていますが、眼窩脂肪の突出が強すぎるため、影のクマである黒クマは残ってしまっています。
ヒアルロン酸がまだ残っているため、再手術を行うためにまずはヒアルロン酸を溶かす必要があります。目の下から頬にかけてのヒアルロン酸がなくなったことで、眼窩脂肪の突出の強さがわかりやすくなりました。
突出が強く、赤クマが目立っているタイプのため、脱脂+脂肪注入を行います。
治療直後の写真です。クマがなくなり、頬から目の下にかけて一体感が出ています。頬もリフトアップして若々しい印象になりました。
この方はヒアルロン酸注入ではクマを改善できない症例です。お手軽な治療として認識されているヒアルロン酸注入ですが、良い結果にならないタイプの方もいますので、当院ではお客様にそれぞれのメリット、デメリットを説明した上で治療にあたっています。
目の下の脂肪注入の際に重要になるのは、笑った時、真顔の時、両方の形に合わせた注入を行うことです。どちらか一方に合わせた注入では、顔の筋肉を動かした時に、自然な表情が維持できません。
当院では注入時に、頬から目の周囲を動かしながら、表情に合わせた注入をおこなっているのですが、この技術を可能にするためには、注入時に腫れていないことが重要になります。
腫れを抑えるためには、術中に出血させないことが重要になります。血管が数多く集中する眼窩周囲は、出血させずに治療を終えるのに高い技術が必要です。血管処理など様々な工夫と技術を駆使し、当院では腫れにくい治療も実現しています。
脂肪注入ではオプションでリポキューブという治療法があります。リポキューブでは注入する脂肪をナノ化レベルまで細かくすることができるため、より顔のラインに合った細かい微調整が可能になります。また、術後にシワになるリスクも回避することができます。
料金110,000円 (税込)
詳しく見る 施術名 ピュアグラフティング脂肪注入
+ リポキューブ
料金 440,000円 (税込)
施術時間の目安 約30分
Comment
再手術(他院修正)は癒着していることがあるため、技術的には初回よりも格段に難しくなります。癒着をはがす際に出血をしやすいのですが、丁寧に処理することで出血を最小限に留めています。また、頬の脂肪が下垂している方には脂肪を注入してリフトアップした印象に仕上げますが、頬骨が張っているタイプの方にはボリュームを上げすぎないように調整をするなど、お一人お一人にとって自然な仕上がりを意識して治療にあたっています。
術後の経過で不安を抱えていましたら、思い悩む前に一度ご相談いただけたらと思います。